お知らせ

福島第一原発 ALPS 処理汚染水海洋放出への抗議声明

2023.9.14

政府は、8 月 24 日から福島第一原発の ALPS 処理汚染水の海洋放出を行うことを 8 月 22日の関係閣僚会議で決定しました。国内外からの反対、不安の声を無視し、漁業者との約束を踏みにじる形で強行、「放射能は閉じ込めるべき」の大原則を守らず、安易に海に流すという一連の暴挙に強く抗議します。

2015 年に政府・東京電力は福島県漁連との間で「漁業者をはじめ、関係者への丁寧な説明等必要な取組を行うこととしており、こうしたプロセスや関係者の理解なしには、いかなる処分も行わず、多核種除去設備で処理した水は発電所敷地内のタンクに貯留いたします」と約束しました。その後、福島県漁連、全漁連は一貫して反対の姿勢を示しており、首相・経済産業大臣と面談を行った 8 月 21 日も全漁連会長は処理水の海洋放出について「漁業者・国民の理解を得られない ALPS 処理水の海洋放出に反対であることはいささかも変わるものではないこ と」と発言されたにもかかわらず、翌日の関係閣僚会議で海洋放出開始を決定するとは、暴挙としか思えません。

コープ自然派では、「いのちを育む海を守りたい」「漁業者の暮らし、健康を守りたい」という当たり前の願いから、この問題に取り組んでいます。放射能が海に拡散することは、さらに広く地球全体の問題であり、諸外国からも反対の声があがっています。そして、今はまだ生まれていない未来の世代の声も聞くべきだと考えます。事故を起こして壊れた5重の壁から原子炉内の膨大な放射能を出してしまった当事者がこれらの声を無視する暴挙を許すことはできません。

30 年にわたり、毎日学校のプール 110 杯分の放射能汚染水を意図的に海に流すという、いまだかつてない重大なことを関係閣僚会議で決定してよいのでしょうか。

コープ自然派は、政府に、海洋放出開始決定の撤回、海洋放出計画中止を求めます。

2023 年 8 月 24 日

生活協同組合連合会コープ自然派事業連合
生活協同組合コープ自然派兵庫