組合員活動報告

どう思う?万博から見る“グリーンウィッシュ”

2025.9.18

□開催日:2025.9.18(木)
□主催:ビジョン環境
□会場:こうべまちづくり会館
□参加人数:13人(会場)8人(オンライン)

気候変動の現状や日本のエネルギー対策とグリーンウォッシュについて大阪関西万博も例にお話してもらいました。
気候グリーンウォッシュとは、実態を伴わない環境配慮で自社の商品のイメージを高めて消費者を誤認させる広報戦術のことで、消費者を誤解させて環境を守るために必要な取り組みを遅らせ、本当に環境配慮している企業の商品を目立たなくさせ、問題の深刻さに気づきにくくさせてしまうことです。大阪・関西万博はSDGsや生物多様性に貢献していく方針で開催されましたが生態系への配慮がなされておらず原発からの電力を使用しておりグリーンウォッシュな側面があることが紹介されました。そして日本のエネルギー対策は2050年にはカーボンニュートラルの実現に向け再エネの主力電源化を掲げていますが、内容は石炭火力や液体天然ガスは延命し原発は再稼働、新増設の方向というグリーンウォッシュな計画となっています。政府や大手電力会社は燃焼時にCO2を出さないアンモニアを使用したゼロエミッション火力を実現しようとしていますが、アンモニアは製造時にCo2を排出し、コストは石炭より高く発電コストも上昇してしまうこと、アンモニアを混焼しても石炭火力は延命しCo2を排出し続けること、石炭と同様に海外依存に頼らざるを得ないという問題点があり気候危機の解決にはなっていません。メディアからは気候危機に対してコツコツ努力していくことが強調されていて無駄ではありませんが、この「コツコツ教」では気候変動のスピードには合わず、政府や企業の責任が軽視され制度改革が遅れるリスクがあります。低コストで脱炭素効果の高い風力発電や太陽光発電という国内での再エネへの大展開が実現できるよう、個人の行動とともに社会全体として常識を変えていかなければいけない時期に来ていることがわかりました。(報告者:K.D)

参加者の声(抜粋)

  • 大手企業がかっこよくテレビなどで流す広告にはとても流されやすく、さらにはメディアで取り上げられると、真実のように思わされます。たくさんの情報の中で疑うことも忘れてはいけないと思いました。万博の展示の見解は興味深かったです。技術のアピールだけでなく、その技術が貢献できるかを示す万博であればいいと思いました。
  • お話の流れが専門的すぎることなく、とても分かりやすかったです。グリーンウォッシュ、コツコツ教の弊害は大きいことに気づけて良かったです。
  • 国が対策としてあらゆることをやってると思ってましたが、根本的なことを解決するというよりは、やってます感を出した上辺だけの対策が多いのかな?と思いました。
  • 気候問題も 人権と関係していることが分かったので人権問題にも更に関心を持っていこうと思いました。
  • 真実が何か惑わされている状況がたくさんあることを知りました。

お話を聞いて、どんなアクションをしたいですか?

  • 個人的にはコツコツを続けるしかない気はしているのですが、何か大きなアクションのときに参加できるようにアンテナをはっていこうと思いました。
  • 環境に配慮しない企業製品に買わない、使わない選択
  • コツコツ教ですが、つづけていきます。子、孫の未来が少しでも明るいものになることを願い、考えて行動していきたいです。
  • エネルギー転換や法律の改正に署名などで声をあげる。
  • 大きな視点で声を上げたり、仕組みを変えることにも注力していきたいです。