組合員活動報告

「教育と愛国」~教科書で今何が起きているのか 」上映会&斎加尚代監督トークイベント

2023.6.4

□開催日:2023.6.4(日)
□主催:ビジョン未来
□会場:新開地アートひろば KAVCホール2階

この映画は、監督が長年取材した教育現場の小さな変化をつなぎ合わせた作品でした。20 年という時間軸で公教育を俯瞰すると大きく変化していることが良くわかりました。教育基本法改正により、戦後73 年ぶりに復活した道徳教科書の検定に政治の圧力が否めず、また、歴史の教科書では「政府見解」に基づく検定基準に沿って「従軍慰安婦」が「慰安婦」に、「強制連行」が「動員」や「徴用」に書き換えられました。これは、明らかな政治介入です。しかし、誰もこう書きなさいと命じていない、命令を下した者の責任が生じないように、誰が誰に何を命令したのかわからないけどいつの間にか状況は確実に変わっていく 。だれのための教育なのか?教育の自由、独立が脅かされていて空恐ろしく感じました。監督のお話しでは映画のそれぞれのシーンを詳しく説明くださることで、より理解が深まりました。監督のおっしゃった、批判的思考を持つことは大切で教室で自由にものが言えなくなっていくと戦争へと向かう第一歩だと聞いて深く共感しました。道徳や歴史の教科書が国家や政治が求めるものになってしまったら、日本が戦前に戻ってしまう この戦争へ向かう危機的状況を認識すべきです。私たちに出来る事として、各自治体で開催する教科書展示会に行ってみる事。そして、権力を監視し、民主主義の原則である国民主権、平和主義を支える事です。そのために活発な意見交換ができる場所は教育の現場にも必要だと感じました。

報告者:石井